- ライバルが少ない
- じつは需要が高い
- 郊外でも契約が取りやすい
シャッター付きガレージ経営は立地条件に関係なく、安定して稼げる可能性のあるビジネスです。
なぜなら、バイクや車の愛好家たちのニーズが高いからです。
「空き待ち状態」のところもあるくらいで、たとえ郊外にあったとしても、一定の需要はあります。
とはいえ、一体どのくらい初期費用がかかるのか、疑問ですよね。
「何が必要?」
「どんな申請をすればいいの?」
そんな、あなたにこの記事を参考にしていただけたら、幸いです。
この記事では、
- シャッター付きガレージの初期費用
- ランニングコスト
について、解説していきます。
ボク自身、サラリーマンをしながら、副業で月極駐車場経営をしています。
超初心者からはじめて、現在、9台分の駐車スペースがあり、満車の契約で運営しています。
ガレージ駐車場経営を検討されている方の参考にしてもらえると嬉しいです。
それでは解説していきます!
シャッター付きガレージの需要
ガレージ駐車場は、愛好家たちに、とても需要があり、空き待ちになっているところもあるくらいです。
なぜなら、ガレージは愛好家にとって、「憧れの空間」だからです。
「欲しいけど、建てることが難しい。」
「賃貸なので、所有することができない。」
そんな声は、よく聞きます。
平面駐車場では需要のない場所でも、ガレージ駐車場では、契約が取れることも、めずらしくありません。
ガレージ駐車場を経営されているところも少なく、ライバルが少ないため、値段設定もしやすいです。
シャッター付きガレージの需要について、以下の記事で詳しく解説しています。
>>【駐車場経営】シャッター付きガレージで差別化!意外と需要あり?!
ガレージは固定資産税の対象
ガレージの場合、「建築物」扱いになるため、固定資産税の対象となります。
固定資産税の対象となるのは、以下の通りです。
- 基礎工事を行い、地面に固定されている。
- 3面以上、屋根、壁で覆われている。
- 住居用、店舗用、保管用、作業用などの用途で使用する場合。
ガレージは、上記の条件に当てはまるため、固定資産税の対象となります。
建築確認申請が必要
建築確認とは「建物に適しているか?」の確認です。
建築基準法に基づいて、調査機関による確認を受ける必要があります。
建築確認の際のチェック項目の一部は、以下のようなものがあります。
- 建ぺい率(敷地に対して建物の面積の割合)
- 容積率(敷地に対して建物の床面積の割合)
- 用途地域(都市計画区域、市街化区域、防火地域など)
- 地区計画(地区計画の基準に適合しているか)
- 仕様規定(基礎コンクリート、強度など)
建築確認申請の提出
建築確認申請とは、建物を建てる際、工事に着工する前に、各自治体に、必要な書類を提出し、建築確認の申請をすることです。
ガレージを建てる際、以下の条件に当てはまれば、自治体に「建築確認申請」の許可を得る必要があります。
- 防火地域、準防火地域に建物を建てる場合。
- 防火地域、準防火地域、意外で10㎡以上の建物を建てる場合。
ガレージ駐車場を経営する場合、10㎡以上のガレージは必須なので、「建築物許可申請」を行う必要があります。
申請には、図面や資料の提出も必要なので、設計士さんに代理で行ってもらいます。
一般的には、20万円程度の費用を見積もっておきましょう。
シャッター付きガレージに必要な主な費用
- ガレージ本体
- 基礎施工
- 電源引き込み
- 水道引き込み
ここでは、ガレージ駐車場に必要となる、おもな4つの費用を解説していきます。
ガレージ本体費用
参考例:イナバ物置(ガレーディア)GRN-3662S
1台分で、本体費用は約60万円です。
幅3630mm、奥行き6270mmもあるので、ゆったりめのスペースが確保できます。
車のほかにも工具類などの置き場も確保するため、少しゆったり目の大きさのガレージが好まれます。
このくらいのスペースがあれば、工具類も十分に置くことが可能です。
ガレージのサイズも多数あります。
上記のサイズよりも小さくなりますが、1台分45万円〜が相場です。
基礎施工費用
- ベース基礎
- 布基礎
- 土間
上記の施工をする必要があります。
その他、はつり費用、残土処分費用がかかります。
以下は、基礎工事の内訳の相場です。
ベース基礎 | 130,000円 |
布基礎 | 135,000円 |
土間コンクリート | 170,000円 |
残土処分費 | 30,000円 |
水平出し | 20,000円 |
合計 | 485,000円 |
基礎施工費用:50万円程度
電源引き込み費用
分電盤(ブレーカー)から、電源を引き込む場合の相場は、3万円程度です。
そこから、分岐して、各ガレージへ電源を引き込む場合は、5千円〜1万円程度かかります。
その他、電気、照明、コンセントといった配線工事費用が数千円〜必要です。
電源引き込み費用:4万円程度
水道引き込み費用
【水道負担金】
水道負担金とは、水道の利用を申し込む際に、水道局に納付するお金です。
農地など今まで一度も家を建てられたことのない場所にガレージを建てる場合、水道負担金を支払う必要があります。
自治体によっては、不要なケースもあります。
口径の大きさによって、金額も違います。
ガレージの場合、20mm、25mm口径を使用します。
20mm | 5万〜30万円程度 |
25mm | 30万〜65万円程度 |
【給水管引き込み工事】
水道本管から、水道メーターまで給水管を分岐させて、配管する必要があります。
一般的に、水道本管は道路に埋まっています。
1m引き込むのに1.5万円程度かかります。
給水管引き込み工事費用:30万円〜50万円程度
【室内配管工事】
水道メーターから、蛇口まで、給水管を配管する工事を行います。
屋内配管工事費用:10万円〜20万円程度
【下水道配管工事】
排水の際に必要な工事です。
公共マスまで配管工事をする必要があります。
「公共マス」とは、駐車場から、排水された水が、道路内にある下水道本管と合流させるためのものです。
下水道本管から、上記の「公共マス」までは、自治体が管理します。
下水道工事費用:20万〜50万円程度
上記、さまざまな工事が必要ですが、依頼する業者によって費用が違いますので、必ず相見積もりをとりましょう。
外構業者の一括見積もりは、タウンライフリフォームがおすすめです。
オンライン上で複数の外構業者の一括見積もりを無料で行えます。
お住まいの地域を選択するだけで、かんたんに相見積もりを取ることができるので手軽で便利です。
ランニングコスト
固定資産税
固定資産税は、その土地の評価額によって違ってきます。
ヒョウカガク??
土地の価値を示す金額のようなものです。
評価額といっても、実は5つの評価額が存在します。
- 公示時価
- 基準時価
- 実勢価格
- 相続税路線価
- 固定資産税評価額
公示時価 | 国土交通省が発表する、その土地の指標となる価格 |
基準時価 | 各都道府県が発表する、その土地の指標となる価格 |
実勢価格 | 実際に売買が行われた価格 |
相続税路線価 | 国税庁が発表する、相続税、贈与税を算出するための価格 |
固定資産税評価額 | 固定資産税の算出のための価格 |
この中の「固定資産税評価額」によって、納税額が決まります。
評価額は、誰が決めるのかというと、市町村が決めます。
固定資産税 「課税標準額」×1.4%
上記の計算式で、固定資産税額を出します。
都市計画税
都市計画税とは、都市計画事業・土地区間整理事業の費用に充てることを目的とした税金です。
「市街化区域内」に土地を所有している場合は、都市計画税の対象になります。
市街化区域とは都市計画法で指定される、都市計画区域の1つです。
- すでに市街地を形成している区域
- 10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域
道路、公園、下水道などの都市施設の整備も重点的に実施されます。
都市計画税 「課税標準額」×0.3%
上記の計算式で税額を出します。
電気代
もちろん、電気の使用頻度によって違いはあります。
例をあげると、駐車場10台スペースで300Wのサーチライトが必要とされています。
水銀燈のサーチライトの場合、駐車場経営で最も電気代がかかると言われています。
10時間を毎日使用した場合、サーチライトだけで5500円程度かかります。
※電力会社によって、料金の違いはあります。
ガレージ駐車場の場合、各ガレージに照明、コンセントの設置をするため、一般的な平面駐車場に比べ、倍以上の電気代がかかります。
なるべくLED製品を使うことが重要です。
さらに、LEDは寿命が長いので、設備のメンテナンス費用の削減にもつながります。
水道代
水道料金は、口径によって違います。
ガレージ駐車場では、洗車をする方も多いうえ、一度で使用する水量が多いです。
例えば、お風呂の浴槽いっぱい(200ℓ)ためるのに35円程度かかります。
口径によって違いはありますが、1時間出しっぱなしで、1立方メートル(1000ℓ)の水が出ると言われています。
一般的な家庭並み、または、それ以上の水道代が想定されます。
注意点
ガレージ駐車場の経営は、需要も高く、ライバルも少ない、というメリットの反面、以下の懸念点もあります。
- 騒音問題
- 人が集まりやすい
騒音問題
車やバイクの愛好家の需要が高いため、カスタムされた車両も多く、騒音による近隣とのトラブルが懸念されます。
また、早朝や夜間の出入りも、懸念されます。
人が集まりやすい
愛好家たちの集い場として最適な為、大声での会話、騒ぐ行為の懸念もされます。
ツーリング等での集合場所にもなりやすく、交通の妨げになることも考えられます。
未然に防ぐためにも、契約時の確認と、その旨を、契約書に記載しておくことが必須です。
まとめ
今回は、シャッター付きガレージ駐車場の経営に必要なもの、必要な申請、費用について解説しました。
ガレージ駐車場は、需要も高く、平面駐車場に比べると、立地に左右されにくいメリットがあります。
ガレージ本体
車両のほかに工具類も置けるくらい余裕のある大きさが特に需要が高いです。
建てる際には、建築確認申請が必要です。
また、ガレージは、固定資産税の対象です。市街化区域内の場合は、都市計画税も納める必要があります。
その他、設備工事
- 水道を引き込む工事
- 排水の配管工事
- 電源引き込み工事
上記の工事費用がかかります。
ガレージ駐車場は、人が集まりやすく、大声での会話、騒音問題で近隣とトラブルになる可能性があるので、契約時の確認と、契約書に記載をしましょう。
ガレージ駐車場の経営を検討されている方の、参考になれば嬉しいです。
以上、ありがとうございました!
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